最後まで解けないTOEIC 塗り絵の原因を徹底分析

  • 2026年8月26日
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  • TOEIC
最後まで解けないTOEICのイメージ

2025年のTOEIC初満点取得から1年、2026年の4月から6月の3か月で連続でTOEIC満点を取得して「もしかして自分って天才かも」と調子に乗りつつあるけちゅです。まあ実際はただ運が良かっただけで天才とは程遠いただの陰キャなのですが、今回お話ししたいのはそんな自慢話ではなくTOEICの時間配分難しいについてです。

自分はこの3か月の回はどれも最後は時間を確認しながら大急ぎで解いて終了2-3分前にギリギリ終了するという感じで、最後に見直しをするという余裕はほぼありませんでした。もちろん中には毎回10分とか15分とか余るという方もいますし自分の読解速度が遅いだけというのは重々承知なのですが、SNSを見ていると満点経験者でも「今回は時間が無くて5問解けませんでした」みたいに仰っている方はよく見かけます。

そこで思いました。「TOEICってどのレベルの人が最後まで解ける前提で作られているんだろう?」と。

この記事ではTOEIC受験者のほとんどが経験する時間足りない問題についてもう少し深堀りして、本当に最後まで解かなくてはいけないのか?という視点に立って分析していこうと思います。

この記事では客観的なデータに基づかない個人的な経験と感覚による記述が多く含まれておりますのでご利用にあたっては留意願います。

ちなみに記事の趣旨とは少しずれますが、塗り絵削減に一番即効性があるのはマークシート用シャーペンを導入することです。これはTOEIC受験者のマストアイテムだと思うのでまだ使っていない方はすぐに導入した方が良いと思います。

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TOEICの塗り絵現象

塗り絵の概要

塗り絵(ぬりえ)とは、輪郭だけ描かれた図形や模様の中に、色を塗りわけて楽しむ玩具(知育玩具)である。

引用:Wikipedia

などという意味ではなく、ご存じのとおりTOEICにおける「塗り絵」とは主に時間が足りなかった際にマークシートを適当に塗りつぶす惨めな行為のことを指します。自分は初めてTOEICを受けた際は時間に厳しい試験だということを知らずに受験して30問以上塗り絵しました。それ以降2年以上にわたり10回以上塗り絵受験を続け、特にトリプルパッセージ(TP)に関しては1年以上問題文を読んだことすらありませんでした。その後特に塗り絵対策はしなかったのですが問題を沢山解くうちに自然とスピードは上がってゆき、初めて塗り絵をせず最後まで解き終えられた際にはスコアが900点を超えていました。

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塗り絵する人の割合

具体的にどの程度の人が塗り絵をしているのかを知る術はありません。ただ、冒頭でも言った通り900点以上でも塗り絵をする方はいますし、SNSの反応を見ると自分の体感としては800点を超えるくらいから塗り絵をしなくなる人が増えてくる印象です。もちろん個人差は大きいですし、そもそも自分の何の根拠も無い推測であるので信憑性は極めて低いのですが、仮にこれが正しいとすると全体の80%以上が塗り絵をいることになりますが、私の感覚としてもそのくらいな気がします。

TOEIC公式サイトが公開している正答数とスコアの換算データ
TOEIC公式ウェブサイト(https://www.iibc-global.org/toeic/official_data.htm)より引用

 

けちゅ
けちゅ
少なくとも平均点前後では塗り絵するのが普通だよ。みんな胸を張って塗り絵しよう!

塗り絵とWPMの関係

ここで塗り絵が発生する閾値となるレベルを少し見てみましょう。英語学習をしている方であればWPMという言葉を聞いたことがあるかと思います。これは Words Per Minutes の頭文字取ったもので、1分間に何単語読めるか(話せるか、聞けるか)という速度を数値化したものになります。この数値がある程度高くないと塗り絵は避けられません。

TOEICでリーディングを時間内に解き終えるのに必要なWPMは諸説ありますが150~160と過去には言われていました気がします。ただ、金のフレーズの著者としても有名なTEX加藤先生が公式問題集9と10を元に計算したところ、近年のPart7はWPM150で読むと61分、WPM180で読むと51分で解き終えられるとのことです。Part7にかけられる時間を55分とした上でこのデータを信じるのであれば、WPM150では時間内に読み終えられず、WPM170~180程度は必要ということになりますね。
参考:TEX加藤『TOEIC L&R TEST 出る問題超特急 金の読解』(朝日新聞出版、2024年)

で、自分の読解WPMを計ったことがある方なら分かるかと思うのですが、このWPM170~180という速度はかなり速く相当な読解トレーニングを積んだ方でないとなかなかこのスピードは出せません。

この記事とは全く関係ないですが金の読解は本当にオススメなのでPart7苦手って方は是非実施してみてください。

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WPMの計り方

塗り絵に悩む皆さんには一度試していただきたいのですがWPM計測のやり方はかなり簡単です。用意したスクリプトの単語数を数えてから時間を測って計算するだけですね。

例えば、200語のスクリプトを80秒で読んだとすると

200語 × (60秒/80秒) = WPM150

となります。

とは言え語数を数えたり計算したりするのが手間という方もいるかと思うので、そういう方は速読系の教材を使ってみるのが良いかと思います。個人的にオススメなのは以下の教材で、どちらもWPM換算表がついているので簡単にWPM計測&速読練習ができます。

TOEICの教材に限らないのであれば以下もオススメです。

どの教材を使うにしてもただ読んだだけで内容が一切理解できていないという状態であればWPMに意味は無いということに注意していただきたいです。例えば、私は毎日の英速読をよく使うのですがこれには各文章に6問の理解度チェックのクイズがついており、自分の生徒さんには6問中2問以上間違えるとそのWPMは無効ですとお伝えしています。当然ですが内容を理解した上で読み進められる速度を計っているということを意識して実施してみましょう。

塗り絵前提と考える理由

ここまで書いた通り平均的なレベルではほぼ塗り絵が発生すると自分は考えているわけですが、その理由としてテスト自体が塗り絵前提で設計されていると考えています。主な根拠は以下の2つです。

公式ウェブサイトの表記

TOEIC公式ウェブサイトには以下のような記載があります。

TOEIC L&Rの採点は正解数に基づいて行われます。誤った解答は減点されませんので、答えに迷った場合でもどれか1つにマークすることをお勧めします。特にリーディングセクションにおいては時間配分に注意し、最後の問題まで解答欄にマークするように心がけてください。

引用:TOEIC公式ウェブサイト(https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/guide04.html

この書き方を見ると、リーディングセクションの時間が足りなくなることは公式としても十分認識しているというのは明らかと思います。ただ、よく見てみると

「最後の問題まで解答する」

ではなく、

「最後の問題まで解答欄にマークする」

となっております。

この違いはかなり重要です。つまり公式自身が、「時間が足りなくなって、最後まで問題を考えて解くことができない受験者がいる」上に、「そのような受験者は問題を読まなくてもとりあえず適当マークすることをお勧めする」というスタンスだと読めると思っています。つまり塗り絵はテスト製作者の公認仕様であるということです。

けちゅ
けちゅ
ここは自分で書いててもちょっと強引だと思ったよ。次はもうちょっと説得力があるからここで閉じないで読んでね。

テストの性質

もう1つはTOEICは全てのレベルの受験者が受けるテストであるということです。例えば英検であれば5級の受験者は簡単な問題を解きますし、当然1級の受験者は難しい問題を解きます。TOEICはそのようなレベル分けが無く全ての方が同じテストを受けてスコアでレベルを評価するという仕組みです。つまりテストには400点を目指す方が解ける問題も、800点を目指す方でも解けない問題も備わっていないといけないわけです。これはTOEICに限らずレベル分けされていないテストでは当然考慮されていないといけない仕組みです。

で、TOEICのリーディングは問題数が100問と他のテストに比べて圧倒的に数が多いことを考えると、この仕組みが問題数においても適用されているのではないかと私は考えました。つまり、全ての受験者が最後まできちんと解き終わるテストとなるよりも、受験者のレベルに応じて解ける問題数が変動した方がレベル差を結果に反映しやすいテストになるのではないかと思ったわけです。もしそういう意図でテストが設計されているのであれば、最後まで解き終えられるのはごく一部の上位層だけでよく、中級者は90問まで、初級者75問までのように解ける問題数がバラけるような仕組みになっていると思います。

塗り絵問題数の目安

「なるほど!塗り絵してもいいのか!じゃあ次のテストはゆっくり解いて50問塗り絵しよう」などと考える方はいないと思いますが念のために言っておくと、当然塗り絵は少なければ少ないほどいいです。ただ、塗り絵問数はどの程度まで減らすべきか?理想的な塗り絵問数は何問か?という質問は非常に難しいです。ただ、自分はある程度の問題数を塗り絵してもそれなりのスコアは取れると考えています。

600点を目標にする場合を考えてみましょう。この辺りのスコア帯ではリスニングのスコアがリーディングのスコアより50-60点高く出るというのは平均んから見て一般的と言えます(これはこれで大事な話なのですが、今回の記事では重要ではないので詳しい説明は割愛します。)。2026年6月の午前回の平均点はリスニング339.9点 リーディング274.6点 合計614.5点という結果だったので、これを元に600点を目指す場合の内訳をリスニング330点 リーディング270点と仮定して検証してみます。

公式問題集にある正答数とスコアの換算表を見ると、かなりバラツキがあるもののリーディング270点を取得するためには58問前後の正解が必要となりそうです。今回はPart7の176問目以降の時間がかかるマルチプルパッセージ(MP)を全部塗り絵するとして計算してみましょう。

MPを25問を全部塗り絵した場合でも25%の正解は見込めます。ですので、
25問 × 25% = 6.25
となり6問程度は正解できる見込みとなります。

そこまでの75問を丁寧に解いて70%の正答率を出せたとしましょう。
75問 × 70% = 52.5
となり52問くらいは自力正解を目指います。

そうすると、6 + 52 = 58問 となり、これは先ほど計算したTOEIC600点を取得するための正答数に到達します。

もちろん人によってリスニングとリーディングの得手不得手もありますし、常にこのような計算が全ての学習者の方に当てはまるということは絶対にありませんが、MPを全部塗り絵しても600点取得というのは十分に可能ですし、実際私の生徒さんでもMPを全く解かずに600点(リーディング270点)を突破した方は沢山います。常に最後まで解き終えようとして雑に読む学習ばかりになるよりはこちらの戦略の方が将来的に良い影響が出るのではないかなと、個人的には考えております。

まとめ

この記事で一番言いたいのは一定レベルに達するまでは塗り絵は当然に発生するものと考えてあまり悩みすぎないで欲しいということです。特に600点を目指す方のような場合は「時間内に最後まで解き終えるためにはPart5を〇〇分で終えて…」というような基準は全く気にしなくても良いかと思います。私も850点くらいの頃までは塗り絵しまくっていましたし、その時と比べて最近のTOEICはさらに読ませる量が増えて時間内に解き終えるのが困難になっていると感じています。速く読む練習はいずれ必要かと思いますが、そこに傾倒しすぎて正確さを犠牲することがないよう無理なく読解を鍛えていきましょう。